決定版 トート・タロット入門 (エルブックス・シリーズ)

トート・タロットは長年占い師をしている私にとっても、どこか壁が高く手を出しにくいツールでした。アレイスター・クロウリーが考案したとされるトート・タロットは、オカルト要素、魔術要素が強く、アレンジもされていないことからコアなファンしか寄せ付けない雰囲気抜群。しかも解説本はクロウリー自身が書いた『トートの書』これがなんとも難解で頭から煙が噴き出る事必至。今までも何冊かほかの著者の解説でトート・タロットについて書かれた本はありましたが、どうもこねくり回されている感じが否めなく、スっとはいってこなかったので結果今まで学ぶことを放置していました。それが！この本は著者天晴、流石の一言！！トート・タロットの歴史は勿論の事時代背景、クロウリーの解釈、そもそもトート・タロットとはなんたるか、など初心者でもわかりやすく丁寧に、そして平たい言葉で説明してくれてるんです。カードの解説も然り。一枚一枚を丁寧に、かといって読者、使用者のインスピレーションを失わない書かれ方をなさっていて、単純に書籍として充分に面白い。なのにカードのフルデッキまでセット！！そう、この一冊でトート・タロットを全て学ぶことができてしまう。今はまだトートは…と思ってる占い師さん、いつか必ずトート・タロットに手を出したくなりますよ！その時にこの本があるかどうかわからないんですよ！占い系の本は重版されにくく、気付いた時には絶版なんてザラなんです。後悔するより書棚に置いておき、数年後の自分に感謝されて下さい。